私はこの幼稚園で働き始めて2年目になります。1年目では、主に預かり保育の担当をし、現在は初めてのクラス担任をしています。
「何がわからないのかわからない」「今って何をする時間?」「こどもたちとどうかかわればいいのだろう」
そんな日々のなかで、私が社会人1年目に意識して行なってきたことをご紹介します。
誰でもできることを武器に
学生時代の私はどんなに大きな声を出したつもりでも「通らない声だね」と言われ続け、大きな声を出すことが得意ではありませんでした。慣れない環境で私の話し声は、小さくなっていくばかりです。そこで、私にもできることは何か考えました。
コミュニケーションの第一歩
経験の差は関係なく私にもできること、それが「あいさつ」でした。それを相手よりも先にやる。先にあいさつをされたらそれよりも大きな声でする。この2つを意識していました。「今は何もできないけれど、自分は元気なあいさつができる。」それが自信につながり、徐々に大きな声で話すことにも慣れ、様々な人と明るくコミュニケーションをとることができるようになっていました。
あいさつは、誰にでもできる魔法のコミュニケーションです。経験の差は関係ありません。されて嫌になる人もいません。しかし、慣れてくるとつい疎かになってしまうものでもあります。あいさつをする大切さや気持ち良さをこどもたちに示していくためにも、2年目の今も初心に返り、元気なあいさつをしていきたい感じています。
タイミングと勇気
相手に何かを聞くときに、まずは、それに応える準備が相手にできているかを確認することが大切だと感じています。「あの、これって……」と唐突に聞かれても、応えるには充分な時間がなかったり、そもそも聞き取ってもらえなかったりすることがあるかもしれません。タイミングの正解が分からず「すみません、」「あの、」しか言えなかった私が、先輩方からアドバイスをいただいたことで意識してきたことをご紹介します。
ワンクッションを置く
明らかに立て込んでいると感じるとき以外は、「今お手隙ですか?」と話しかけたり、「○○について聞きたいことがあるのですが」と要件を伝えたりすることを意識していました。ワンクッションを置くことで、「いいですよ」「これが終わってから行くね」などと相手の状況を伺えたり、答える準備を整えてきていただけたりします。
また、忙しそうだけれど、重要なことだから早く伝えたいなという時もあります。そんな時は「○○の件で聞きたいことがあるので、後ほどまたお声がけします」と伝えると、相手の都合を邪魔せず、私は伝えたいことがあるんだよ、ということを示すことができます。また、時間が空いた時に話しかけやすくなったり、気にかけていただいたりすることができます。あとは、勇気をもって声を掛けてみましょう!
丸投げはNG 自分の力につながる質問の仕方
「わからないことだらけで、わからないことが何かもわからない!」「質問したいけれど、どう聞けばいいのだろう……」新任さんなら誰もがぶつかる壁ではないでしょうか。今でも質問の仕方に悩むことがありますが、そんな時も、先輩方からたくさんのアドバイスをいただいてきたので、それをもとに自分が気付いたこと、意識してきたことをご紹介します。
①自分なりに考えてから、その結果と共に質問する
例えば、なにか書類をまとめる際、すぐに「どうすればいいですか?」と聞くのではなく、
指示があった直後では「こういう進め方で良いですか?」と自分なりに予想して聞いたり、「このようにまとめていたのですが、どうでしょうか?」と途中経過を報告しながら聞いたりしていました。こうすることで、自分がどこまで理解しているかが伝わるため、相手もポイントを絞って自分に足りていない情報を伝えようとしてくださいます。
②質問を具体的にする
質問をする前に、何がどう分からないから何を知りたいのかをメモに書くなどし、整理してから聞くようにしました。こうすることで、整理しているうちに解決策が見えてスムーズに質問することができます。
このように、質問の仕方を工夫することで、答え以外のことも得られたな、調べる力や問題解決力が身についてきたなと感じることが増えました。
最後に
まだまだ勉強中で、当然のことながら、先輩方のように上手くできないことがたくさんあります。しかし、意識するのとしないのとでは自分の行動が大きく変わってくるということを、先輩方の姿、経験から学び、現在も多くの場面で感じることができています。この先も経験を積んでいく中で、周りとのコミュニケーションを大切にし、自分に後輩ができた際には、この経験を活かして手を差し伸べていきたいです。
令和2年4月採用 2年目 清野